9月1日(金)、平成29年度 2学期始業式が行われました。
1.校歌斉唱
2.賞状伝達
平成29年度第1回日本漢字能力検定 2級合格の代表受賞者です。
おめでとうございます!どんどん次の級にチャレンジしてくださいね!
平成29年度 第1回数学検定2級 合格の代表受賞者です。
受験勉強と両立しながら頑張っていますね!おめでとう!
第59回 千葉県吹奏楽コンクール・高等学校の部・B部門(小編成)金賞受賞の代表者です。
毎日中庭には、吹奏楽部さんのきれいな音色が流れています。
おめでとう!
第37回 北部地区高等学校女子バレーボール大会 第2位 受賞の代表者です。
毎日練習を頑張っている成果が発揮されました。おめでとう!
柏市中学生英語発表会・暗唱の部 中一学年 第3位の受賞者です。
英語の教員と夏休みも練習している姿が印象的でした。よく頑張りましたね。おめでとう!
3.校長講話
皆さん、充実した夏休みを過ごすことができましたか?今の所、この夏休み中の事故等の報告はありませんので、ひとまずは良い夏休みだったと思います。さて、この夏は様々なスポーツで日本の若者の活躍が目立ちました。柔道・卓球・バドミントン・そして昨日のサッカーなどです。本当に勝負強い面が感じられました。
勝負といえば、私は教員時代剣道部の顧問をしていました。もう30年ほど前の事です。国際武道大学で行われた全国大会で九州の高千穂高校と決勝で当たりました。この試合は2対2、1引き分けの本数負けの惜敗でした。生徒が試合が終わったばかりの道場で、必死に見取り稽古をしていました。その時、「あいつの技は分かっていたのに…。もう一度戦いたい。今度やったら絶対に負けない。時間が戻ったらなぁ…。」と言いました。本当にその時の気持ちはよく分かります。「あの時にこうしておけばよかった。」あるいは「あの時に、あんな事やらなければよかった。」という思いは誰しもある事ですから。でも、「後悔先に立たず。」「覆水盆に返らず。こぼした水は元通りになりません。」今、私の発した言葉や行動は、その瞬間に過去になります。
「勝負」とは勝ちと負けどちらかです。技を仕掛ける時は、勝ちと負けの岐路・分かれ道です。誰もが勝つことを望み、努力してきたのです。しかし、一方は必ず敗北です。本当に勝負の世界は厳しいものです。勝負から話は少しずれますが、我々の人生にも、岐路は必ずやってきます。進学・就職・恋愛・結婚・別離・そして死など。
そこで、岐路について少し話をします。大阪大学文学部長の 金水 敏 先生の言葉を紹介します。これは阪大文学部の卒業セレモニーで述べられた式辞の一部です。国立大学に職業訓練でなく、また生命や生活の利便性、社会の維持・管理と直接結びつかない文学部はいらない。イノベーションに直結する理系に重点をという政治や社会の動向に対して説明した後、こう述べます。
「しかし、文学部の学問が本領を発揮するのは、人生の岐路に立った時ではないか、と私は考えます。その時、文学部で学んだ事柄が、その問題に考える手がかりをきっと与えてくれます。しかも簡単な答えは与えてくれません。人間が人間として自由であるためには、直面した問題について考え抜くしかない。その考える手がかりを与えてくれるのが、文学部で学ぶ様々な学問であったというわけです。」
つまり、即効性はないが生きる力を養成するのが文学や哲学、史学などの学問だと言っているのです。
また、丹羽宇一郎氏は「死ぬほど読書」と言う本の中で「古典は、何百年も前から人々の心を潤してきた書物です。それ故に非常に広い間口と奥行きを持っている。」「読書は、即効性を求めても意味のないものが多いのです。即効性がなく、自分なりの答えを考えて探すところに、読書本来の醍醐味があるのです。」と言っています。
また、医師であり作家の夏川草介氏は小説「神様のカルテ」の中で主人公の医師「栗原一止」の名前について、老患者にこう言わせています。「一に止まると書いて、正しいと言う意味だなんて、でもなんだかわかるような気がします。人は生きていると、前へ前へという気持ちばかり急いて、どんどん大切なものを置き去りにしていくものでしょう。本当に正しいことというのは、一番初めの場所にあるのかもしれませんね。」
岐路にあたって、初心に戻ること、また、一回踏みとどまって考える事の重要性を述べています。
岐路の積み重ねが人生です。岐路に立った時、自分や家族、世の中にとってどの道を選んだら良いのか、正しい道なのか・・・。大事な岐路で間違わないように、焦ることなく、よく考える習慣を身に付ける事が大切です。そのためにも、たくさん本を読み、深く考えて正しい道を選べるよう努力を重ねましょう
それでは、時間を大切にそして岐路にあたって、悔いのない正しい道を選ぶことができるよう、この2学期を素晴らしいものにしていきましょう。
1学期、やり残したことはありませんか?
2学期は、1学期にできなかったことをできるように、充実した生活を送りましょう。