か4月6日、平成29年度始業式・着任式が行われました。
その模様をお伝えします。
1.校歌斉唱がありました。
2.校長講話がありました。
校長講話を以下に記載します。
始業式に当たり、三点話したいと思います。
第一は「志をもて」と言う事です。志と言う字は武士の士と言う字と、心と言う字の会意形成文字です。士は音で之(シ):ある目的に向かっていくという意味の字です。それにプラス「心」ですから「ある目的に向かっていく心」これが志です。紀元前の中国の秦代末期、始皇帝の最後から漢楚の攻防、やがて漢という国ができるきっかけを作った「陳勝・呉広の乱」の陳勝の言葉とされる「燕雀安ぞ鴻鵠の志を知らんや」という故事成語があります。意味は燕や雀のような小さな鳥に鴻:鳳や、鵠:クグイのような大きな鳥の志は理解できまい。つまり、小さな人間には大きな人間の志が分かるはずないということです。是非「大きな志」を持ってください。「法螺吹き当てる」と言うように、他人からほら吹きと言われくらいの大志を持ってください。
第二に「人間力の育成」です。これは、資源のない我国にとって「人間力」が一番の資源です。では、人間力とは何ぞや?ですが、人間としての常識と思ってくれて結構です。時間がないので人間力の基本だけ言いますが、それは「挨拶」「清掃」「隣人愛:慈悲」です。挨拶はコミュニケーションの基本。清掃は道徳の基本。隣人愛:慈悲は平和の基本です。マザーテレサがノーベル平和賞の受賞の際に、「世界平和への寄与はどうしたらよいのか。」との記者の問いかけに家に帰って家族を愛しなさい。家族を愛せるものは地域を、地域を愛せる者は国を、国を愛せる者は世界の平和を愛せます。と言ったという事です。人間として、学力偏差値は決して幸せ偏差値とイコールではありません。人間力を鍛えなければ「幸せになれない」ことを肝に銘じてください。それには「元気のよい挨拶」と「気持ちのよい清掃」です。
第三に「読書のすすめ」です。本校には大学附属の図書館があります。実を言うと私は 4 年前に柏校舎で授業をしていました。その際、よくこの図書館を利用しました。沢山の蔵書が読書のきっかけを作ってくれると信じます。実を言うと高校時代に父親に反発していた私は、高校時代の恩師に志賀直哉の「暗夜行路」を勧められ、読んだのがきっかけで読書好きになりました。志賀は「大津順吉」から「和解」までを「暗夜行路」という作品に完成させました。我孫子に白樺文学館があります。そこに志賀の旧宅や、作品に関する展示などがあります。是非行ってみてください。ところで、暗夜行路の中で、主人公の時任謙作が女中に「日本で一番偉い作家は誰ですか。」と問われ、「井原西鶴」と答える場面があります。これが私の近世日本文学に向かわせた最大の理由です。これはどうでもよいことです。とにかく読書によって「多くの人の人生を知り」「思索のもとを得て」「生き方を考えます」。読書は心の栄養です。中学・高校時代の今、大いに読書によって心の栄養を補充してください。
それでは、充実した平成29年度に、そして、来年、卒業や進級に際して、この一年が本当にいい年だったと思えるよう、お互いに頑張っていきましょう。
3.新年度の管理職・各部長・各学年主任・各教科主任・各学級担任の発表がありました。
新しいクラスの仲間、そして新しいクラスの先生と1年間がんばりましょう!!
4.着任式がありました。
本年度に新しく着任された先生方のご紹介がありました。
桜はまだつぼみが残っていました。
これからのみなさんの学校生活に、期待とともに蕾も大きく膨らんでいくことでしょう。