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1月10日 3学期始業式の講話から:「さわやかさ」と「日々是好日」

2017.01.10

年が明けてはじめて、今日ここにみなさんがそろい、こうしてともに校歌を歌うことができて幸せに思うとともに、日本の被災地や世界に起こっているさまざまなことを考え合わせると、この普通で当たり前のこの「今」に感謝されます。

先ほどの校歌の冒頭「松のみどりに降りそそぐ 朝のひかりの さわやかさ」、みなで歌うと明るい未来が期待され、松の新芽のように胸が膨らみます。

「さわやかさ」は、ここにいる一人びとりが同じものを見て、みなで同じように「さわやかに」感じる「さわやかさ」でありたいものです。朝、校門の左右に並ぶ一対の松、そこに降りそそぐまぶしい光、それを見て伝統や未来、「いにしえのロマン 明日の日のロマン」を感じる「さわやかさ」でありたいものです。

一人の「さわやかさ」はみんなの「さわやかさ」であり、学校全体の「さわやかさ」が一人を勇気づける、そんな「さわやかさ」であってほしい。この休み中にテレビで駅伝やラグビーの試合を見ていて、「ワン・フォア・オール、オール・フォア・ワン」、同じ「さわやかさ」を感じました。

結果としては自分のためになる、そのような「さわやかな学校」づくりをともに目指しましょう。そのために一人びとりが努力してください。「情けは人の為ならず」といいますが、人の道にかなった愛とまごころのある思いやりは人のためばかりでなく、巡りめぐって自分に返ってきます。

校歌二番の「海にむかえば新しい 波に時代の寄せる音」はまさに今の世界の様子を言い表し、緊張感を漂わせます。日本でもさまざまな事件や事故や災害がニュースになっていますが、アメリカ、ロシア、EU、中国をはじめ世界も大きな問題を抱えています。3年後、2020年の東京オリンピック開催に向けて、みなさんも国際社会に目を向けるとともに日本のあり方への関心を高めていってください。そうして自分の生き方を考えてほしいと思います。

昨年、二学期終業式講話の最後に「日日是好日(にちにちこれこうじつ)」という言葉を紹介しました。これは中国唐時代の雲門禅師の言葉ですが、私はこれを「いかなる時も、今この瞬間こそ生きるに値する」というふうに理解しています。

人生には晴れた日もあれば、雨や風の日もあります。楽しい日も苦しい日もあります。しかしその時その時に意味があります。そしてそれぞれの「意味のある時間」が「好日」であり、価値ある一日、今なのです。自分が置かれている状況に目を向けてしっかと見、耳を傾けてよく聴く。そうして自分は何をすべきか自問自答する。すべてはそこから始まります。

「日日是好日」は私のなかで校歌の締めくくり「よろこびを 悲しみを 眉あげて 歌え」と重なっています。「眉あげて 歌え」とは「今を一所懸命に生きよ」ということです。そう生きるのが「努力の若人」です。

多くの高校3年生がセンター試験というスポーツでいえば全国大会に向かいますが、健闘を祈ります。自分の力を精一杯出し切ってください。そうして間もなく、進路の決まったみなさんとともにいよいよ卒業です。

校歌で「花咲けよ 翔び立てよ それぞれの色に それぞれの空に」と歌ったように、みんなで応援します。

 

 




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